キャリアを描くときに抑えておきたい理想と現実

 自分自身のキャリアの描き方を考える場合には、自分がどのように生きたいと思っているのかという側面と、世の中がどのように動いているのかという側面を、合わせて考える必要がある。
例えば、自分自身がこのキャリアに進みたいと思っていたとしても、そのようなキャリアを世の中が受け容れてくれないという場合もあるし、現時点でのキャリアにさほど魅力を感じていないとしても、そのまま今のキャリアを続けていればそれなりの報酬を得られるという場合もある。

 そのため、理想のキャリアを追い求めても生活難に陥ってしまう可能性があるので、生活や収入を第一に考えれば、世の中のニーズは無視することはできないのだ。

 しかし、今の仕事が安定していたとしても、それが永遠に続くのだと考えてしまうのは危険である。
理想のキャリアは夢物語に過ぎないのだと簡単に諦めてしまうのはもったいないし、容易ではないだろう。
入社時は成長している大企業であったとしても、数十年後には衰退している可能性も十分に考えられるし、若い時には非現実的だと思われていたキャリアが、数十年後には可能なキャリアになっていることも珍しくはない。

 したがって、将来にわたるキャリアの描き方を考えるときには、理想と現実のバランスをどのようにとっていくかということが重要になってくるのだ。
だからこそ、定期的に現状をチェックして両者のバランスをとっていくことが肝要だと思う。